日時:2019年12月7日~8日
会場:清泉寮本館ホール
≪1日目 ヤマネが棲む森と、冬眠の仕組みを知ろう≫
毎年参加されている方、初参加の方、どんなやまね学校になるのか?!ワクワクです。
まずはゲームで緊張をほぐし、やまね学校の校長先生である湊秋作先生から、今回のやまね学校のテーマが発表されました。今回のテーマは、冬眠するヤマネに必要な「冬眠巣」!冬眠巣やヤマネについてなに?なぜ?不思議や疑問を明らかにしていきます!

いよいよヤマネが棲む冬の森の探検です。森の案内人であるレンジャーがヤマネが冬眠する森を案内します。森の中を進んでいくうちに、「ヤマネって足元の近くで寝てるんだ!朽ち木を探してヤマネをみつけてみたいなぁ。」といった声が挙がっていました。そして、ヤマネが棲む森を歩きながらあるものを集めてもらいました。そのあるものとは…ヤマネの冬眠巣の巣材です。ヤマネの気持ちになって集めていきます。皆さんがこの後どんな巣を作るか楽しみですね!

森から戻ったあとは、湊校長先生による特別授業です。ヤマネの冬眠の仕組みや研究で明らかになった冬眠の基本情報についてなど、ヤマネの不思議な話に引き込まれました。

美味しいご飯のあとは、森で集めた材料をつかって冬眠巣を作ります。ヤマネが寝てくれそうな巣をそれぞれ考えながら作っていきました。
「コケを絨毯のように中に敷き詰めました。キノコを食べると聞いて、ご飯としてキノコを入れてみました!」「ヤマブドウの樹皮で巣の周りを固めてみました。コケとシカの毛を詰めてフワフワにしてみました!」工夫を凝らして参加者さんの手によって作られたヤマネの巣が完成しました!

その後はヤマネが冬眠から目覚める様子を観察します。
落ち葉の上に置かれたのは、鞠のように丸くなって寝ているヤマネ。大人も子供も小さいヤマネに釘付けです。「あ、動いた!」「寝ながら手足を小刻みに動かしてるね!夢を見てるのかな?」
「寝ている顔がとても可愛いね。」ヤマネは10分経っても20分経ってもなかなか起きません。本当にねぼすけな動物なんですね!
観察を通してヤマネのカラダの不思議を深く知ることができました。
ヤマネには、みんなで作った巣が入ったケージで一晩過ごしてもらいます。
果たしてヤマネはどの巣を使って寝てくれるのでしょうか?結果が楽しみですね。
≪2日目 ヤマネが好む冬眠場所はどこなのかを考えよう≫
実験結果をみてみます!ヤマネはどこで寝ていたか?結果は、一頭は既に起きていましたが、もう一頭はヤマブドウの樹皮で編んだ巣の中でスヤスヤ寝ていました!
さらによくケージの中を観察すると、作った一個一個の巣の位置が変わっていたり、バラバラになっているのが確認できます。
実験から、ヤマネが好む巣の条件を考察し、まとめていきます。そしてグループごとで発表します。

「ヤマネがよく使っていたと思われる巣では、コケをよく湿らせていた。このことから、ヤマネが冬眠するには一定の温度が必要なのではないか?」
「巣材をバラバラにして新しく作り直していた。コケをよく使っていた事から、ヤマネはコケの巣を好むのではないかと思った。」
「コケや植物をたくさん敷き詰めていた。落ちても平気なようにトランポリンとして使ったかもしれない!」
大人と子どもそれぞれが感じたこと、考えたことをチームで協力しながらまとめし、2頭のヤマネから冬眠巣に使う好みの巣材について、また冬眠の条件について考えました。


最後はふりかえりの時間です。
「触れなかったけど、冬眠している本物のヤマネを見れてよかったです。」
「小学生から大学生までやまね学校に通いました。ここで出会った人や、経験は一生の宝物です。」湊校長先生やヤマネを調査している研究員の方々、そして多くの参加者の皆さんによって今日まで続いてきたやまね学校。引き続きヤマネ研究の動向を見守っていきたいという思いを抱き、今回のやまね学校は閉校しました。
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!
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