4年ぶりの「展示」編。
今年度は「笑顔が生まれ、学びが深まるハンズオン展示」と題して、
環境教育関連施設や水族館などで活動されている方を中心に、
全国各地からお越しくださった21名の参加者と「利用者の視点に立った展示企画」を学んだ3日間でした。
**1日目**
<テーマ:ハンズオン展示について理解する>
まずは「八ヶ岳自然ふれあいセンター」の展示見学。一般の来館者(利用者)と同じ視点で見学します。「気に入った展示」「利用者に好まれている展示」「関心を持てなかった展示」の3つの観点から講師のコメントも踏まえてグループワークに取り組みました。
その後、講師の染川香澄さんよりハンズオンの基本的な考え方、具体的な事例(国内外)のご紹介を頂きました。
心動くハンズオン展示に「おお~すごい」「マネしてみたい」などみなさんから思わず声が出ていたのが印象的です。
**2日目**
<テーマ:新しい展示を考えてみる ~心が動き、学びに導く展示とは?~>
講師役のキープ協会・関根より、インタープリテーションにおける展示の立ち位置、その特徴(長所・短所)を講義で整理した後、どっぷり3テーマの展示企画に入っていきました。
「みんなが先生」の合言葉をモットーに、各実習の後に必ず参加者同士で分かち合い、講師から愛ある辛口(?)なフィードバックをもらいました。濃密な3回の実習で来館者を一番に考える練習ができたのではないのでしょうか。
**3日目**
<テーマ:皆さんの日常につなげる>
朝いちばん、清泉寮やまねミュージアムでの展示見学は2日間で鍛えられた「展示の眼力」で沢山のつぶやきがありました。
3日間最後の実習は「ご自身の施設で改善したい展示物」へのフィードバック。
フィードバックをもらいたい部分についてグループで相互に意見交換をしました。利用者の立場での考えを、改めて複数の人に意見を聞くことで気づきと学びのお土産が出来ましたね。
最後は修了式を経て、みなさんの展示への熱い抱負を聞いてセミナーは幕を閉じました。
『展示は作成者の発表の場ではなく、利用者のためにあるもの』『自画自賛展示はやめよう』とお話して下さった染川さん。本当に持って帰ってほしいメッセージは何か 迷わせる余分な「ノイズ」はないか 作る側としてのプロ意識が、お互いに高まっていく空気感に背筋が伸びました。
今回は展示を実際に作るプロセスはありませんでしたが、企画までの段階をしっかり考えることの大切さを身に染みて感じました。
思わず触ってみたい・やってみたいと感じる展示 より多くの人に豊かな学びをもたらす展示を「利用者ファースト」を胸に、これからも一緒に作っていけたら嬉しいです!
ご参加くださったみなさん、本当にありがとうございました。
文責:槇 優貴子(ゆっこ)
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